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河野 俊之 (Toshiyuki KOHNO)

専攻・講座名 創造エネルギー専攻・エネルギー環境講座
職名 教授
学位 理学博士
居室・電話 すずかけ台G3棟502号室・045-924-5694
Eメール kohnoes.titech.ac.jp
ウェブページ http://www2.es.titech.ac.jp/kohno/index-j.html
キーワード 重イオンビームの医学利用,原子核物理,原子物理,放射線物理,放射線計測
主な所属学会 日本物理学会,日本原子力学会,日本医学物理学会
主な連携先 放射線医学総合研究所,日本原子力研究開発機構
業績 J-GLOBAL

研究室の特色

 「重イオン科学とその応用」をテーマに,大型加速器からの中・高エネルギー重イオンビーム(核子あたり数MeV~数百MeV)を用いて,放射線物理,原子物理,原子核物理の分野の様々な実験を行っています。主として実験に使用している施設は,がん治療用に建設された放射線医学総合研究所の重イオン加速器「HIMAC」です。当研究室では,特に重イオンビームの医学利用に重点をおき,物理学的なアプローチから重イオンビームを用いたがん治療の高精度化を実現することを目標に,上記分野の研究を行っています。

研究テーマ

  1. 重イオンによる核破砕反応の研究
    重イオン治療における問題点のひとつは,患者に照射した重イオンの一部が患部に到達するまでに人体中の原子核と核反応を起こし,入射粒子より原子番号の小さい粒子に壊れてしまうことです。このようにして発生した軽い粒子は,もとの重イオンより人体の奥まで到達したり,周囲の組織に与える線量がもとの重イオンとは異なるなどの問題を引き起こします。そこで,どんな核破砕反応がどのくらい起こるのか,生成量や角度分布を調べる実験を行っています。
  2. 陽電子崩壊核を利用した照射野確認システムの研究
    治療の際,重イオンが体内でどこまで到達したかを外部から何らかの方法でモニタできると便利です。そのために,重イオン治療の問題点として述べた核破砕反応により標的内で自然に生成される陽電子崩壊核を利用します。放出される消滅放射線をPET等で観測し,計算と比較することで,標的内での入射重イオンの停止位置や与えられた線量を推定する研究を行っています。
  3. 原子・分子の電離機構の研究
    重イオンを気体標的に衝突させると標的の電離が起こり,様々な2次イオンが生成されます。このようなプロセスに関する研究は,高速重イオンと原子・分子の衝突素過程,重イオンと物質の相互作用の1次過程の解明のために重要です。希ガス,炭化水素などを標的として電離断面積の測定を行い,電離機構の研究を行っています。

受験生へのメッセージ

  学外の大型加速器施設を用いるため,他の研究室とは研究スタイルがかなり異なります。研究は厳しい(成果を求められる)し責任も大きいですが,やりがいはあると思います。求める人材は,研究が好きな人,知的好奇心と目的意識を持ち主体的に動ける人,です。研究においては必ず放射線を扱いますが,放射線に関するこれまでの知識や経験は問いません。なお,当研究室では「医学応用」とはいっても物作りはやっておらず,研究内容はほぼ純粋な物理学です。したがって,物理系の学部教育を受けていないと,研究を進めるにあたり,かなり苦労します。