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青木 尊之 (Takayuki AOKI)

専攻・講座名 学術国際情報センター・先端研究部門高性能計算先端応用分野
職名 教授
学位 博士(理学)
居室・電話 学術国際情報センター・国際棟 301号(石川台地区I7-3)
Eメール taokigsic.titech.ac.jp
ウェブページ http://www.sim.gsic.titech.ac.jp/
キーワード 多相流シミュレーション、GPU コンピューティング、ペタスケール・コンピューティング、Phase-Field モデル、高品位ビジュアリゼーション・立体視
主な所属学会 情報処理学会・日本機械学会・日本計算力学会・可視化情報学会
主な連携先 気象庁 数値予報課、日本原子力研究開発機構、NTT物性科学基礎研究所、Asian Institute of Technology, University Erlangen-Nuremberg
業績 http://www.sim.gsic.titech.ac.jp/Japanese/Publication/index.html

研究室の特色

 他の研究者がやっていないテーマを取り組みたいと思っています。そうでないと、我々の存在意義がなくなるからです。理想は全く新しい発想の研究に取り組みたいですが、必ずしも全てそうは行きません。しかし、非常に大規模、非常に高速、他の人がやりたくないような面倒な計算など、何でも良いので強いオリジナリティのある研究を進めたいと思っています。

研究テーマ


図1 高性能なGPU

 物理現象はまだ解明されていない部分が殆どです。理論的アプローチ、実験的アプローチに続く第三のアプローチとして、コンピュータ・シミュレーションがあり、新たな研究の道を切り拓きます。その強力な武器がスーパーコンピュータです。東京工業大学・学術国際情報センターには、2.4ペタ・フロップス(世界5位)のスパコン TSUBAME があり、GPU というパソコンのグラフィクスボードにも使われる画像処理用のプロセッサがその性能の大半を占めています。つまり、GPU を使いこなすことができれば、世界の最先端の研究領域で互角以上に戦えるのです。数値計算手法は、格子法と呼ばれる空間を格子状に離散化する方法で偏微分方程式を解きますが、必要であれば粒子法で解いたり合体させたりします。図2は、軽量・高強度な材料を開発するためにフェーズフィールド法で合金の凝固過程を大規模シミュレーションした結果です。4000GPUを用いて2.0ペタ・フロップスを達成し、2011年11月にスパコン界の最高の栄誉と言われるゴードンベル賞・特別賞(本賞)を受賞しました。


図2 Al-Si 合金の樹枝状凝固成長過程(4096×4096×1024格子)

 気象計算も格子法の典型例であり、TSUBAME の GPU を使うことにより気象庁が次世代の気象予報で目指している水平500m格子で日本全土を覆う計算(図3)が可能になりました。(現在の天気予報は5km格子による計算に基づいています。)


図3 水平500m格子による次世代気象計算

 また、気体と液体が激しく混じり合うような流れは(図4)気液二相流と呼ばれ、数値流体力学の中でもチャレンジングなテーマです。格子を細かくして計算すればするほど違う計算結果が出てきてしまうという根本的な問題が解決されていません。大規模な気液二相流の計算は世界的にも殆ど行われていなく、是非、研究室の中心的なテーマとして進めたいと思っています。


図4 空気と水が激しく混じり合う流れのシミュレーション

受験生へのメッセージ

 大学院修士課程の2年間(または博士課程まで含めた5年間)は人生の中でも貴重な時間だと思います。後で振り返って、その時間が本当に充実した大学院生活に使われたと思えるようになることを願っています。高い目標を定め、大いなる挑戦の気持ちを持ってきてくれると嬉しいです。しかし、一番重要なのは、楽しく研究することであることであり、そのためには良い研究テーマと学生の人のやる気の両方が必要です。